医療資源の限界とは

超高齢化社会がすぐそこまで迫り、国民の3人に1人以上は高齢者、という社会になりつつあります。
高齢者になると、若い人ではあまりかからないような病気にかかってしまうことがあります。
典型的なものに、糖尿病や高血圧などの生活習慣病やがんがあります。
しかし、ある程度症状が酷くならなければ、すぐには入院させられないという医療資源の限界もすぐそばまで来ています。
つまり、在宅や通院で様々な疾患の治療をしていく人がこれまで以上に増える、ということです。

医療資源の限界とはどのようなことを指すのでしょうか。
まず医療が直面しているのは、働き手の減少です。
若い世代が減っていることで医療を担っていく人材そのものが減っていく、という見通しが立っています。
増える患者数を許容できない医療体制となっていくことが予見されており、今後は入院ではなく外来で治療していく人が増えたり、入院の順番待ちをするような社会になりかねません。
患者をたくさん受け入れたものの、手が回らず医療の質が下がってしまうというのは本末転倒なので、将来的に維持可能な医療モデルの確立が急がれています。

もう1つ、医療が直面するのは財源の枯渇です。
これまでは、後期高齢者医療制度などで病院にかかることの多くなった高齢者を医療費の面で優遇する制度がありました。
しかし、高齢者の人数が増え、この優遇制度を下支えする税収や保険料が確保できなくなる可能性もあります。
入院は通院よりコストを要するため、長期の入院を減らす取り組みがされているだけでなく、入院するに至らないような予防医学も注目されています。